タッチタイピングの標準配列は明らかにおかしい

タッチタイピングでキーボード下段左の "Z" "X" "C" キーを打つ指は、Wikipediaにも書かれているように、それぞれ小指、薬指、中指であるのが標準であるらしい。どのタッチタイピング教材でも大抵こうなっている。

ただ、これは人体の構造上不自然なので、一つずつずらしてそれぞれ薬指、中指、人差し指で打った方が良い。*1

キーボードは肩幅よりも狭いので、キーを打つときは肘を外に広げ、手は内側に向けたほうが楽だ。右手の担当範囲はきちんとこういう手の置き方に適した配置になっており、キーボードの上段では内側に、下段になるにつれ外側に担当するキーが配置されている。そのため、標準の担当範囲でも人差し指でホームポジションの J から M キーに移る時のように、指を自然に曲げるだけで下段のキーを打つことができる。

手は左右対称なのだから、左手側も同様にキーボード上段では内側に、下段では外側に担当範囲が広がっているべきなのに、なぜか標準とされる担当範囲では逆の向きになっている。楽な姿勢でキーを打つためには、右手と同様に、例えば人差し指ならホームポジションの F からそのまま指を曲げて C キーを打つべきで、C を中指が担当するのは不自然だ。X と Z も同様で、ホームポジションからそのまま指を曲げて打てる中指、薬指がそれぞれ担当したほうが良い。標準とされる担当範囲で打とうとすると、左腕は不自然に脇を締め、肩を前にせり出させ、手が外側に向くようにしてキーを打たなければならない*2。そうした姿勢は不自然で、疲れのもとだ。このような不自然な姿勢を暗に強要するタイピング方式は明らかにおかしい。

瞬間的な速度や効率だけを考えれば、担当するキーの数を均している標準の配列の方が良いのかもしれない。しかし、一日中キーボードに指を置いているような人種は、標準配列でタイピングするのは健康のために止めたほうが良いと思う。

*1:ここの2つ目に記載されているような配列

*2:そうでなければ手首の曲げ方が不自然になり、そっちに負担がかかる